明晰夢を見る方法として、注目されているSSILD法（感覚で誘発される明晰夢：Senses Initiated Lucid Dreaming）について詳しくやり方を説明します。
SSILD法は、2011年に中国の明晰夢研究者「CosmicIron」が自身のブログで公表し、フォーラムで発展したた明晰夢を見る手法です。意外でしたが、中国では明晰夢のフォーラムが盛り上がっています。
SSILD法は、今までの手法を組み合わせたハイブリッド手法ですが、効果が高い優れた手法として、世界中に広がっていて、いままで主流であったMILD法に代わる明晰夢メソッドになるという声も多く、明晰夢のセミナーを行っているヘミシンクでもSSILD法によるＣＤが発売されています。
SSILD法のメリット
１.初心者向き
他の手法のように夢を記憶するなどの難しいエクササイズがなく、簡単で初心者でも行いやすい手法です。
２.やり方が明確である
明晰夢を見る方法とされているものは、曖昧な点が多いものが殆どですが、SSILD法は明確で、手順通りに実行するだけで明晰夢が見れるとされています。
３.効果が高く、安定した結果が出やすい
SSILD法は初心者でも数日内に明晰夢を見る可能性が高い方法だと言われています。同時に、他の方法は何度か慣れるうちに効果が薄くなることも多いのですが、ベテランでも安定的に明晰夢を見れます。
SSILD法の方法
１.サイクルを学ぶ
先ずSSILD法の核である「サイクル」を学びます。
サイクルは、次の３つのステップからなります。
１）視覚に意識を置く
目を閉じてまぶたの裏の暗闇に意識をおきます。
大事なことを目を休めてリラックスすることです。なにかを見ようと目を凝らして見てはいけません。ただ、自分の目とまぶたの裏の暗さを受動的に眺めて下さい。眼球も動かしません。
２）聴覚に意識を置く
次に聞こえてくるものに注意を置きます。
たとえば、自分の体の音-心臓の鼓動や耳鳴りや頭のノイズなどは聞こえますか。
聞こえないときは、外部の音にも焦点を当ててみましょう。
時計の音、風の音、遠くを走るクルマの音など
ここでもリラックスしながら聞こえてくるものを聞くようにします。
３）触覚に意識を置く
最後に自分の体に意識を置いて感じてみてください。
たとえば、自分の体の重さ、ベッドと体が触れている感覚、布団の重さや肌触り、周囲の空気の温度などです。
リラックスしながら自然に感じてみましょう。
サイクルは、この１～３を繰り返し実行します。
２.就寝後、４時間から５時間後に起きる
他の明晰夢を見る方法と同様に、明晰夢を見やすい時間帯である最後のレム睡眠に合わせて、目を覚まします。
できれば、寝る前に自分に言い聞かす等して自発的に目を覚ますのが望ましいですが、若くてよく眠れる人はアラームを使っても良いようです。
目を覚ましたら、完全に覚醒するのは良くありませんが、すぐに次のステップに行くのも好ましくありません。
だいたい5分から10分待ちます。トイレに行ったり口をゆすいだり、軽く伸びをするのがお勧めです。
３.サイクル１ 準備運動
ベッドに戻って、サイクルを始めます。
この時の姿勢は通常の睡眠姿勢ではない方が良いとされています。すぐに眠ってしまうのを防ぐためです。いつも横向きに寝ている人は仰向けになったりしましょう。ただし、眠りにつきにくい人は通常の睡眠姿勢が良いです。
サイクルを素早く、4〜6回繰り返します。 これは準備運動として機能するため、各ステップは非常に短く、数秒で十分です。
４.サイクル２ 本番エクササイズ
今度はゆっくり各ステップに時間をかけてサイクルを３回から４回行います。各ステップはだいたい30秒くらい（つまり１サイクルが１分半程度）が一般的です。
５.眠る
寝やすい姿勢に戻って眠ります。早く眠りにつく方が明晰夢を見る可能性が高くなります。
ただし、早く眠ろうという焦りは禁物です。期待せずに、眠れたらいいな、明晰夢を見れたらいいな、くらいの感じで眠りにつくのが成功する秘訣とされています。
まとめ
以上、「CosmicIron」のブログから、SSILD法のやり方を説明しました。
感覚に意識を置くのは、マインドフルネスと同じです。
他の方法をご存知の方なら「これだけ？」と思われるような簡単な方法です。
それでも、実際に臨床試験では、「MILD法と並んで明晰夢を誘発するのに効果的」と評価されています。
明晰夢を見たい方は、夢の記憶がいらないこともあって、MILD法よりずっとやりやすいので試してみてはいかがでしょうか？ コツは「リラックス」です。
