欧米ではゴーストハンティング(心霊調査・幽霊退治)が盛んで、ゴーストハンターが職業としても ある程度認められています。そのためゴーストハンティング用 のツールも多数売られていますが、なかでも「目に見えない霊の存在を検知する機器」は欠かせないものに なっています。

この記事では日本でも霊や幽霊がそこにいるか知りたい方に向けて、その方式や利用可能な製品の種類、価格帯などを包括的に説明しています。
EMF(電磁界)センサー
霊や幽霊はエネルギーであり、その出現は電磁場(EMF:electromagnetic field)に変動を引き起こすとされています。そのため、元々は電力線や電子機器からの電磁放射を検出する用途に電気技師や医療・産業現場で利用されていたEMFセンサー(EMFメーターともいう)が 、20年ほど前から霊や幽霊の検知のためにも使われるようになりました。
EMF(電磁界)センサー の種類
安価なEMFセンサー
単純なEMFセンサー は、安価で1,000円台から販売されています。
人間も低レベルのEMFを放出しているので、検出しているものが霊ではなく、調査している人間の生体電磁場であると指摘されることもあります。使うときはどちらか区別できるようにする必要があります。

3-in-1センサー
EMFセンサー のより多機能なものとして、電場(EF)、無線周波数(RF)、磁場(MF)を測定する3-in-1メーターとなっているものも販売されています。

これらの価格は4,000円から1万円ほどとなっています。
高機能センサー
最近は、検知した内容を記録するデータロギング機能(例:Rook 2 EMF Data Logger、 Solus Graphing Logger)を備えている機種が出てきており、長期間にわたってデータを記録・分析できるようになっています 。

こういった機種は、検出された変化を分析して「霊がいます」と音声アラートを発する機能もあって、プロのゴーストハンターが顧客の前で使うときに役立っているそうです。
高機能のEMFセンサーは、8,000円からハイエンドのものだと5万円以上するものもあります。
熱画像カメラ/赤外線温度計
絶対零度以上のすべての物体は熱エネルギーを放出しています 。 霊や幽霊も目には見えなくても熱エネルギーを放出(もしくは吸収している場合も?)しているはずです。
したがって、もし霊や幽霊がそこに存在する場合は、 説明できない温度変動や局所的な 冷たいスポットが現れ、熱画像カメラ/赤外線温度計 によって検知できると考えられています 。
熱画像カメラと赤外線温度計は、物体から放出される熱(赤外線エネルギー)を検出するものです。熱画像カメラは、カメラのセンサーが霊の赤外線放射を捉え、内蔵ソフトウェアによってデータを可視画像(サーモグラフィー)に変換し、異なる色が特定の温度範囲を表します 。

懐疑論者からは、熱画像カメラによって検出される一見不可解な冷たいスポットは、水がこぼれていたり、隙間風など建物内外でよく見られる環境の問題ではないかとされ、暖かいスポットは、単に人間や動物が残した残留熱であると主張されています。
ゴーストハンティング用の熱画像カメラは、基本的なモデルからプロフェッショナルグレードのデバイスまで、さまざまです。価格が高いプロモデルは、カメラやセンサーの感度と解像度が高く、最小限の温度差を検出し、より鮮明で詳細な熱画像を提供します。
おすすめの熱画像カメラとしては、FLIR 社のサーモグラフィカメラがあげられます。超常現象調査コミュニティでも丈夫で直感的に使えて、たくさんの画像を内部メモリに保存できるとして人気です。ただし、40万円と高額でアマチュアにお勧めできるものではありません。

最近は、スマホに取り付けて使えるタイプも良く使われています。こちらは3万円程度で入手しやすくなっています。

FLIR ONE Gen3 (Android、iPhone対応)
【PR】FLIR(フリアー)【国内正規品】FLIR ONE Gen 3 – iOSスマートフォン(iPhone 15以降、USB-C搭載)用サーマルイメージングカメラ(Amazon.co.jp)おすすめモデル Mel-Meter 8704
特筆すべき霊検知用の専門モデルとしては、EMFと温度の両方を測定する「Mel-Meter 8704」があります。これは、電気エンジニアのゲイリー・ガルカ氏が、娘の悲劇的な死の後に娘の霊との交信のために特別に開発したものです 。 日本のAmazonでも2万5千円ほどで購入できます。

スピリットボックス ~ 霊との音声コミュニケーションツール
スピリットボックス(または「ゴーストボックス」)は、霊界ラジオとも呼ばれ、無線周波数を急速にスキャンし、さまざまな放送源からの音声断片が混じった連続的なホワイトノイズのストリームを生成する機器です 。
霊は、これらの短い音声断片を操作して、識別可能な単語や文章を形成し、それによって生きている者とコミュニケーションをとることができるとされています 。
AmazonのレビューやYoutubeでも、挨拶をするとそこにいる霊が挨拶を返したのがわかった、質問を投げかけると霊が回答したという経験談があがっています 。
懐疑論者からは、声がどう聞こえるかはその人の主観であって錯覚や聴覚性パレイドリア(ランダムな音を自分の言語の音声として解釈する心理的傾向)の可能性が高い、という批判があります。
代表製品は、 P-SB7(-R5) スピリットボックス。日本のAmazonで2万6千円ほどです。

プロ向けとしては、Onvoy Ghost Box がよく使用されています。日本では販売されておらず、海外からの輸入になります。


EVPレコーダー
ボイスレコーダー等で録音し再生したところ、録音しているときには聞こえなかった音が録音物に入っていて、その音が「霊の声」だとされることがあります。
これを EVP(Electronic voice phenomenon:電子音声現象)といいます。
1952年9月15日、ヴァチカンの法王庁アカデミー学長ジェメリ神父と物理学者・哲学者でもあるエルネッティ神父は、グレゴリオ聖歌を録音していた。すると「ジェメリ神父の他界した父親からの音声」が録音された。父親の声は「いつでもお前の側にいる」と語り、誰も知らないはずのジュメリ神父の幼少期のあだ名を呼んだ。引用:Wikipediaより
ゴーストハンティングに批判的な立場からは、EVPは「聴覚性パレイドリア」(ランダムな音を自分の言語の音声として解釈する心理的傾向)と見なされています 。が、それでは説明できない事象も多いと反論されています。
EVPレコーダーは、EVPを録音するためのデジタルボイスレコーダーです。
一般に市販されているようなデジタルボイスレコーダーがEVPレコーダーとして販売されているものもあります。こちらは8,000円ほどで販売されています。

しかし、上位のEVPレコーダー は、強化された音声キャプチャ機能を備えた特殊なレコーダーとなっています。たとえば、歪みや干渉なしに人間の通常の聴覚範囲を超える周波数を拾うように設計されてたり、スキャンする周波数を正確に調整されるように制御できる機能を備えています。 こちらは1万5千円ほどで販売されています。

以上が霊を検出するツールとして日本でも販売されている機器です。加えて最近注目されている機器やアプリを紹介します。
レーザーグリッド
レーザーグリッドは、レーザー光線を使って明確な格子状のパターンを動的に投影するものです。もし格子のパターンが乱れている個所が見つかれば、そこに霊が存在していることを表していると考えられます。

レーザーグリッドは、海外で45USドル(約 6,500円)程度で販売されています。

SLSカメラ
SLS(構造化光センサー:Structured Light Sensor)カメラは 赤外線パターンを利用して3D空間にマッピングする機器ですが、このカメラで霊を視覚化することができるとされています。

SLSカメラでは、霊はこのようにStick man(棒人間)として映し出されます。

SLSカメラとタブレット(Android)とアプリとハンドル(三脚)のオールインワンセットが6万円ほどで販売されています。

スマホ用アプリも出ています。スマホのカメラをSLSカメラとして動作させるもので、無料(もしくは安価)で霊が写せます。

まとめ
霊や幽霊を検知するツールとして、EMF(電磁界)センサー 、熱画像カメラ、スピリットボックス 、EVPレコーダー 、レーザーグリッド、SLSカメラ を紹介しました。
とくに前の4つはよく使用されていて、Amazon でのレビューの数を見てもたくさん売れているのがわかります。霊にご興味がある方、最近親しい方を亡くされた方は試してみてはいかがでしょうか。
*販売情報は2025年8月現在のものです。
コメント