この記事では、殺人などの重大な刑事事件の解決に超能力が関わっていた米英豪3国の事例について紹介します。
以前物質に残る思念を読み取るサイコメトリーを紹介する記事で、何人も犯人を逮捕した超能力探偵ノーリン・レニエに触れましたが、他にも次のような例があります。
超能力で犯罪者をプロファイリング カウフリン博士
デボラ・シュルマン・カウフリン博士は、元々は米国アリゾナ州で犯罪者のプロファイリングの仕事を20年以上していました。とくに事例の少なかった女のシリアルキラー(連続殺人者)のプロファイリングを創り上げるという功績も残しています。
また多くの警察官やCIAやFBI職員を教育したことでも実績があります。
カウフリン博士のプロファイリングは「恐ろしいほど正確だ」と言われていました。
たとえば、1974年から1991年の間にカンザス州で10人を殺害して地元民を恐怖に陥れていた殺人犯のプロフィールを2000年に作成しましたが、それは犯人であるデニス・レイダーの特徴を見事に言い当てていました。それが、デニス・レイダーの活動再開のきっかけになり、2004年の逮捕にもつながったようです。
プロファイラーを辞した後、カウフリン博士が語ったことは、彼女のプロファイリングが凄かった理由は、彼女が超能力者(霊媒師)だったからでした。彼女曰く、小さいときから霊が見えていたそうで、親族にも当り前に霊が見える人がいたとのことでした。
カウフリン博士は、インド・ムンバイで2008年と2011年に起きたテロ事件も事前に言い当てています。
遺体の場所を透視 ローズマリー・カー
1987年 米国ニューオリンズで、アンドレ・ディグルという青年が行方不明になりました。
ニューオリンズの警察は犯罪として捜査を進めることはありませんでしたので、アンドレの妹エリーゼ・マッギンレーが超能力者ローズマリー・カーに兄を探すように依頼しました。
ローズマリーはアンドレの写真に指を置いただけで、彼が既に死んでいることを確信、その後で、彼の遺体のある場所(ニューオリンズの沼地)を正確に透視しました。
実際に遺体が見つかったことで警察は捜査を開始、犯人の男2人を逮捕することが出来ました。
ローズマリーは、この事件の裁判で正式に超能力者として証言台に立った最初の1人となりました。残念ながら彼女は2015年に亡くなっています。
超能力探偵 ナンシー・ウェーバー
ナンシー・ウェーバーは、1980年代から2000年代にかけて、アメリカのTVで何度も取り上げられた有名な超能力探偵です。
シリアルキラー ジェームズ・ケーダティッチの逮捕
1982年11月ニュージャージー州で、18歳の少女アミー・ホフマンがショッピングモールでのアルバイトを終えた後で行方不明になりました。
彼女が消えた翌日、彼女が乗っていた車が見つかりましたが、運転席のドアのカギは締まっていないことから事件に巻き込まれたと思われました。しかし地元警察は手がかりを得ることが出来ません。そこで、警察はナンシー・ウェーバーに協力を依頼しました。
ナンシーは、アミーが酷い暴行を受けている様子やすでに亡くなっているというビジョンを感じましたので、それを元に捜査を導き、犯人であるジェームズ・ケーダティッチを逮捕させることができました。
ジェームズ・ケーダティッチは、他にも25歳のデアドラ・オブライエンという女性を殺していました。また、1971年にもフロリダ州で40歳の男性を殺害し、服役していた過去もありました。
エリザベス・コーニッシュ殺人事件
1987年5人の子どもの母親であり看護師をしていた当時42歳のエリザベス・コーニッシュの遺体がニュージャージー州の自宅アパートで見つかりました。彼女は、殴打され撲殺されていました。
容疑は、遺体の第一発見者でもある彼女のボーイフレンドにかけられましたが、決め手はありません。そこで彼女の妹がナンシー・ウェーバーに協力を依頼しました。
ナンシーはすぐにボーイフレンドが犯人ではないことがわかりました。そして犯人が上の階に住む住人だとナンシーの能力をよく知る警察の知人に告げました。
ナンシーの語る犯人像は、実際に上のアパートに住んでいたジョン・リースという33歳の男と一致していました。が、ジョン・リースは死亡推定時刻にアリバイがありました。
しかし、ナンシーは実際の死亡時刻が4時間も早かったことを断言し、粘り強くジョン・リースが犯人であることを主張しました。
再鑑定の結果、死亡推定時刻は変更され、アリバイはなかったことが判明、リースは犯行を自供しました。
誘拐された3人の子どもを救出
デビー・キーズというニュージャージー州に住む女性の3人の子どもが13カ月も行方不明になっていました。捜査していた探偵サージェント・ルー・マスターボーンに対して、母親はナンシー・ウェーバーに協力してもらうように頼みました。
マスターボーンは、この超能力探偵に懐疑的で信用できないと思っていましたが、ナンシーの助言に沿って3つの州をたどって、最終的にハワイで3人の子供たちを発見することができました。
マスターボーンはCNNに対して2005年にデビー・キーズと3人の子どもが再会できたのはまったくナンシーのおかげだった、と語っています。
超能力探偵 ドロシー・アリソン
ドロシー・アリソンは、上のナンシー・ウェーバーより前に同じニュージャージー州で活躍した超能力探偵です。
電車から消えたジョン・デマース
ジョン・デマースは、事件当時30歳、2人の子どもの父親として、幸せな生活を送っていました。ニューヨークの銀行に勤めており、いつもニュージャージー州ナットリーの自宅から電車で通っていました。
1974年12月20日のこと、いつものように仕事を終え帰宅するために電車に乗ったジョン・デマースですが、そのまま忽然と消息を断ったのでした。
事件か事故か、それとも自発的に失踪したのか、警察では見当がつきません。そこでドロシー・アリソンに協力を求めたところ、アリソンは次のように述べました。
ジョンが電車から川に落ちて溺死したビジョンが見える
なぜジョンが電車から落ちたのかはわからない
代わりに、矢と数字の「2」が3つ並んでいるのが見える
警察はアリソンの言ったことを手がかりにすることはできないまま2カ月が過ぎました。
ところが、2月22日(「2」が3つ並んでいる!)になって、事態は急展開します。
ある父子がパセーイク川の河原でアーチェリーを練習していたときに、浅瀬に浮かんでいたジョンの遺体を見つけたのです。
パセーイク川はジョンの通勤電車と並行して流れている川です。
警察は事件事故の線で再捜査したところ、車掌から、ジョンがいなくなった当日電車が付近で緊急停車していたこと、ジョンが座席でずっと寝ていたという証言を得ました。
そこで、ジョンは寝ぼけたまま、緊急停車を駅に着いたものと勘違いして電車から降りようとして、落下したという結論に達したのでした。
*注 当時は日本でもそうですが、電車の扉が開きぱっなしだったり手動で開けるもあったようです。
スーザン・ジェイコブソンを探せ
1976年5月、14歳の少女だったスーザン・ジェイコブソンは、地元のアイスクリームパーラーに行くと言って家を出たまま帰って来ませんでした。
警察はボーイフレンドと一緒に逃げたと主張(スーザンはボーイフレンドの子を妊娠していて、家族に中絶するように言われていた)して、スーザンの家族の要請を拒否、捜査することはありませんでした。
そこで、スーザンの家族は超能力者ドロシー・アリソンに娘を探してくれるよう懇願しました。
ドロシー・アリソンが家族に会って、透視したところ、スーザンがボーイフレンドに首を絞められるという不吉なビジョンが見えました。
さらにスーザンの居る場所について、廃車、燃料油の匂い、煙突、スプレーで書かれた「MAR」の赤い文字、という4つのヒントを得たと告げました。
警察はやはり動きません。しかし、スーザンの父親は執念で探し続け、2年後遂に第一次世界大戦の造船所で「MAR」の文字がスプレー塗装された岩を見つました。そこには2本煙突があり、1台の廃車もありました。そうしてドラム缶に遺棄されたスーザンを発見したのでした。
現場にあった証拠から犯人はボーイフレンドだったデンプシー・ホーキンスであることが判明しました。デンプシー・ホーキンスはイギリス人でしたが、本国に強制送還され、懲役22年の判決を受けました。
霊媒師 クリスティ・ロビネット
クリスティ・ロビネットは、ミシガン州在住の霊媒師。霊と交信することで、いくつもの事件を解決しています。多くの著作があり、SNSでも活動中です。
アシュリー・ハウリー行方不明事件
2004年当時20歳のアシュリー・ハウリーという女性が、オハイオ州コロンバスの町から姿を消しました。
この行方不明事件が未解決のまま時が過ぎようとしていた頃、クリスティ・ロビネットはアシュリー(の霊)と交信しました。すると、彼女はボーイフレンドに殺されたこと、及び遺体がある場所について語ったそうです。
そうして2008年になって、まさにクリスティが示した場所からアシュリー・ハウリーの遺体が発見されました。その後ボーイフレンドは逮捕され裁判にかけられました。
ジュリー・ポポビッチ行方不明事件
2005年8月にクリスティ・ロビネットは、若い女性の霊から交信を受けました。それはその月の初めに行方不明になっていたジュリー・ポポビッチという20歳のオハイオ州立大学の学生の霊でした。
ジュリーはいま自分がいる場所の地図を描くように頼んできたそうです。
クリスティが、言われた通りにすると、その場所からジュリーの遺体が発見されました。
ケイティ逃亡事件
15歳のケイティは、問題を抱えた子供で、当時住んでいたグループホームから逃げ出しました。ケイティの母親はパニックになりながら、クリスティ・ロビネットに電話でそのことは話しました。
クリスティは、すぐにケイティが生きていることを確信し、警察に情報を伝えることで、無事に彼女を見つけることが出来ました。
犯罪を正確に透視 デニス・マッケンジー
デニス・マッケンジーは、イギリスのソハム在住の超能力者です。
10歳の少女行方不明事件
2002年8月ホリー・ウェルズとジェシカ・チャップマンという、2人の10歳の少女がイギリスのソハムで家族のバーベキューから姿を消しました。
デニス・マッケンジーは、家族からの求めに応じて、2人の行方を透視しました。
そして
・2人はすでに亡くなっていること
・犯人は、警察に詳細に証言した男と女であること
を伝えました。
事件は残念な結果となりましたが、彼の正確な透視能力が一躍有名になりました。
リチャード・ケリー殺人事件
2006年マッケンジーはアイルランド出身の女性から助けを求められ、彼女の息子リチャード・ケリー17歳になにが起こったのかを透視することになりました。
マッケンジーが透視で見たものは
・リチャードの遺体
・コンクリートの塊
・橋
・「ブリジッド」「ボダイク」という言葉
でした。
実際にリチャードは、ボダイク近くのブリジッド湖という名前の湖(綴りは少し違うようです)から発見されましたし、遺体の両脚にはコンクリートの塊が括り付けられていました。
凶悪事件を解決したその他超能力者たち
エッタ・スミス
クレヤボヤンス(透視)を得意としたカリフォルニアの超能力者。1981年行方不明になっていた看護師メラニー・ウリベに関して強いビジョンがエッタに訪れたので、自分でメラニーを探しにいって遺体を発見しました。が、かえって警察に疑われて逮捕され、殺人罪で起訴されてしまいました。
後に真犯人が逮捕されて自供したので、やっとエッタは釈放されたのでした。
グレタ・アレクサンダー
1983年27歳のメアリー・カウセットの遺体発見のために警察に協力して、犯人のメアリーのボーイフレンドの逮捕につなげました。グレタはイリノイ州警察から感謝状を貰っています。
デビー・マローン
2003年に4年前に発生し、迷宮入りとなっていたオーストラリア人女性マリア・スコット(当時27歳)刺殺事件で、犯行場所、凶器などを透視、犯人が自殺していたことも的中させています。
エリザベス・ラーナー
1971年ニュージャージー州で妻と3人の子どもを殺害して、18年も逃亡していた殺人犯ジョン・リストの居場所についてバージニア州で女性と住んでいることを的中させています。
フィリップ・デュラント
オーストラリアのサイコメトラーです。1996年シドニーで行方不明になっていた女性ポーラ・ブラウンの遺体のある場所を、ポーラの髪の毛から的中させています。
実際に発見したのは、トラックの運転手ですが、発見場所はフィリップの言った通りであったと警察が発表しています。
パスカレラ・ダウニー
1971年コネチカット州で起きたペニー・セラという女性の殺人事件の犯人の像を当てています。それは、油の臭いや「E」の文字が付いた名札といったものでしたが、実際に逮捕されたのは、エドワード・グラントという名前の整備士でした。
ただ、逮捕までには30年がかかりました。
まとめに代えて 本物の刑事の勘は正しい
最初に取り上げたカウフリン博士によると、警察などの実際に捜査に当たっている人には直感の優れた人が少なくないそうです。
上のように表立って超能力で犯罪を解決した例はほんの僅かですが、刑事の勘という一種の超能力が役だっている事例は、表には現れないものの、沢山あると考えられます。それは日本でも同じことのようです。
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