明晰夢のメリットと問題点・危険性、見ない方が良い人

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明晰夢を見ることにどんなメリットがあるのでしょうか?

研究者からは、明晰夢のしくみは複雑であって、予想以上に多くの面で有益であると示唆する声もありますが、不明な点も多くまだまだ可能性の段階だということが出来ます。

また明晰夢には睡眠への悪影響なども指摘されています。これに対しては、研究者からはむしろ反対だ(悪い影響はない)という声もあります。

が、週に何度も頻繁に見たりした場合や長い目で見た場合は、やはり気をつけるべきで、濫用は避けたいところです。また、特定の精神疾患のある人も見ない方が良いでしょう。

明晰夢のメリット・利点

1.悪夢を見なくなる

恐い夢や嫌な夢を見ても、明晰夢であれば、夢であると認識しながら見ることで安心できます。さらに夢の内容をコントロールできればストーリーや結末を変更することも可能になります。

悪夢はストレスや過去の恐怖やトラウマ体験の反映かもしれませんが、明晰夢の技術を使えば、克服するツールになり得ると専門家は言っています。

2.問題解決能力の向上

明晰夢をよく見る人は、そうでない人に比べて、起きている時に洞察力や問題解決能力を必要とする認知能力がはるかに高いことが報告されています。(英国リンカーン大学 2014年) 

自発的な明晰夢の頻度と覚醒時の洞察力 Spontaneous lucid dreaming frequency and waking insight.

これは明晰夢を見ているなかで、抱えている問題に対して回答を考えている可能性が考えられます。
(スピリチュアルな人の言い方では、潜在意識や上位の存在からの回答を明晰夢の中で受け取っている、となるかと…)

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3.自己認識能力の向上

自己認識(セルフ・アウェアネス)は、その人が自分自身と自身の感情、思考、行動、価値観などに対する理解と認識を持つことを言います。

明晰夢は、夢の状態で自分の思考や感情を観察するので、自分自身への理解が広がる効果があるとされています。

自己認識には自分の行動や考えを省みる「内省」が必要ですが、実際に明晰夢を見る人の方が内省に関わる脳の領域が大きいという報告もあります。

頻繁な明晰夢は、前頭極皮質と側頭頭頂連合野の間の機能的接続の増加に関連している:Frequent lucid dreaming associated with increased functional connectivity between frontopolar cortex and temporoparietal association areas

4.創造力の向上

湯川秀樹博士の中間子理論など創造的な発明や発見は、しばしば夢の中で啓示を受けることでなされてきました。意識的に夢を見ることは、新しいアイデアを得る素晴らしい手段となることが考えられます。

しかし、夢をコントロールできる明晰夢であれば、アイデアが意思によって歪められる可能性もあるわけで、どうやって夢をアイデアに結ぶ付けるかは難しい問題と言えます。(夢が啓示になったとされる歴史的発明発見も、明晰夢ではなく、ふつうのレム睡眠中の夢だったのでは?)

5.学習能力の向上

夢と記憶には深い関係があることが知られています。夢をコントロールすることで、記憶の質や量もコントロールできる可能性があります。

「起きている時に学んだばかりの内容を夢で見ると、その内容はよく記憶されている」という報告もあります。
受験勉強などにも活用できるかもしれませんが、まだまだわからないことが多すぎると感じます。

6.メンタルヘルスの向上 幸福感の向上

夢をコントロールすることで、夢の中が絶対に安心で安全な癒しの場所となり得ます。また多くの経験者は、明晰夢は非常に楽しい体験だと言っています。そのため明晰夢によってストレスが解消される可能性は高いです。

ある報告によると、うつ病の人が明晰夢を見ることで症状が軽減されるそうです。
Learning lucid dreaming and its effect on depression in undergraduates

また、夢の楽しい経験は起きている時の幸福感にも繋がっているという報告もあります。

7.運動能力の向上

明晰夢のなかでメンタルリハーサルを行って、スポーツのパフォーマンスを上げようといういくつかの研究があり、成果を上げています。

例えば、指を叩く運動で、明晰夢のなかでトレーニングを行ったグループも、実際に練習を行ったグループなどと同じように成績を上げることが出来ています。

明晰夢における運動練習の効果: 肉体的および精神的練習との比較:Effectiveness of motor practice in lucid dreams: a comparison with physical and mental practice

これは、覚醒中でも明晰夢中でも、動作を実行するときに脳の同じ部分が活性化されるためだと考えられます。

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明晰夢のリスク 危険性

1.睡眠の質を悪化させる

明晰夢は、その手法の多くは睡眠の中断を伴うものですので、規則的な睡眠のリズムを崩して睡眠の質を低下させ、睡眠不足を招く恐れがあると考えられています。

しかし、明晰夢の研究者は、これに反対して、明晰夢を見ても睡眠の質は低下しないと主張しています。
それどころか、明晰夢を見るようになると不眠症の症状が軽減されるという試験報告も出しています。

リスクを否定するもの→明晰夢の潜在的な悪影響の探求:Dispelling the shadows of the lucid night: An exploration of potential adverse effects of lucid dreaming

また、明晰夢を見ること自体に問題があるのではない、やり方に問題があるのだと主張する研究者もいます。

2.現実と夢の区別がつかなくなる

夢の世界でも現実の世界でも、同じように起きている内容が感じられるのであれば、夢と現実の区別がつかなくなる恐れを懸念する意見は少なくありません。

とくに統合失調症や双極性障害などの特定の精神的疾患の恐れのある人は、せん妄や幻覚がさらに強化され、内部のことが外部現実のように見えるようになると指摘されています。

精神病と明晰夢のコントロール:Psychosis and the Control of Lucid Dreaming

これに対して、ある明晰夢の研究者は、そもそもそのような精神疾患のある人は明晰夢を見る率は低いと述べています。
また、他の研究者は、サイコパスのようなパーソナリティ障害の人は、明晰夢によって現実生活が改善されると主張しています。

3.中途半端な明晰夢は危険?

はっきりした夢が悪夢である場合や体を使う夢である場合は、心臓がドキドキして、息も上がるようなこともあります。これは健康に良いとは言えません。こうした明晰夢を見る人は、夢を見るのが恐くて、起きたまま朝を迎えて、睡眠不足ということもあるようです。

夢の内容を自分の意思でコントロールすることができれば、そういったこともないと思われますが、中途半端なやり方や自己流での明晰夢へのトライにはリスクがあるのかもしれません。

まとめと私見

明晰夢で得られるメリットと危険性について、いろいろな意見があることを述べてきました。

メリットは以下の通りです。

  1. 悪夢を見なくなる
  2. 問題解決能力の向上
  3. 自己認識能力の向上
  4. 創造力の向上
  5. 学習能力の向上
  6. 精神の安定 メンタルヘルス 幸福感の向上
  7. 運動能力の向上

臨床試験でも良い結果が報告されていますが、まだまだ証拠は不十分ですし、本当にメリットがあるにしてもどのように活用すればよいかがハッキリしていないように思われます。

危険性には

  1. 睡眠の質を悪化させる
  2. 現実と夢の区別がつかなくなる

と言われています。が、実際に臨床試験を行っている明晰夢の研究者は否定的で、むしろ安全を強調する傾向があります。

私は、もっと長期的に見ても安全なのか調査が必要だと思います。

とくに明晰夢をよく見る人は、文字通り「夢に現を抜かしている」わけで世間的な能力を発揮しにくくなる可能性はないか、と思います。ぶっちゃけて言うと、明晰夢をよく見る人は、仕事が出来ない、とか、出世しないということにならないかと疑うわけです。是非この点も調査して欲しいものです。

いずれにしろ

  • 精神疾患のある人は医師に相談してから
  • あまり頻繁に明晰夢を見るのは控える

ことが必要です。

明晰夢は、アルコールやギャンブルと同じく、ほどほどに…が良いと考えます。

参考書:はじめての明晰夢 夢をデザインする心理学 (松田英子:著) Amazon広告

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